新たなお店へ転職

私は新たな店でスタートを切ることになりました。まずはメニュー作りからはじまり、お皿などについてもセレクトを任されました。基本的に日本人オーナーは「諭吉さんのセンスでお願いします」とお任せスタンスだったので、自由にやらせてくれました。

多くの料理人は「いつか自分のお店を出したい」と思っていることと思います。私もその中の1人です。自分のお店ではありませんが、まるで自分のお店のように采配をふれるのはとても光栄なことです。

転職についてはワークパミットの切り替えがありました。ホテルで支給されたワークパミットは返却し、その後新たに新しいワークパミットが支給されるといったものです。ワークパミットの申請などは、オーナーの恋人と一緒に手続きをとりました。チェンワッタナーというバンコク郊外にあるイミグレーションで手続きを行い、無事新たなワークパミットが発行されました。

日本人スタッフは私を入れて2人で、1人は店内のマネージャーです。マネージャーはタイ語ができる女性が採用されました。

このように私の場合、すんなりバンコクで就職先が決まったケースでありこれから探そうといった人とちょっと違うケースかと思います。バンコクについては日本食レストランが多く、和食料理人の求人もけっこう見受けられます。就職を希望されている方は、自らエントリーしてみるといいでしょう。実際にそうした形で転職を果たしタイ移住し、最終的に自分のお店を構えた人もいます。

こうした準備を進めていきオープン当日。実はこの日はオープンできませんでした。その理由は「工事の遅れ」です。タイではよくある話で施工工事が大幅に遅れることが多く、作業員が気分次第で休むこともしばしば。結果的に半月遅れてようやくオープンにこぎつけました。幸い日本人オーナーだったことから、オープン前についてもお給料を出してくれました。

仕入れについてもホテル時代のノウハウから、すんなり行うことができました。