ホテルへ就職

このような流れで私はバンコクのホテルに就職が決まりました。日本人も多く宿泊する高級ホテルです。まあとにかく豪華なこと!プール付、庭付き、レストランは5つほどあり、いわゆる5つ星ホテルです。日本でも高級ホテルで勤務していたのですが、豪華さのレベルが違うと感じました。

就職した当時友人はまだホテルに勤務していて、引継ぎからスタートしました。私は和食担当なので、いつもどおりに調理にあたりました。レシピを伝授し、友人は退職。ここで困ったことがおきました。

それは「スタッフへの指示」です。スタッフに指示しているのですが、日本語なので通じません。しかも「こいつ何言っているんだ」と小ばかにしている様子が伺えます。おそらく「仕事ができないやつ」と思われたに違いありません。

自分で作る分には問題ないのですが、ホテルの現場では量も半端ではないのでスタッフの手助けがないと大変なことになります。このことにあせりを感じ、友人に相談したところ友人は最初タイ語教室に通いタイ語をマスターしたとの話でした。私も早々にタイ語学校へ入る決意をしました。

こうして2ヶ月も過ぎると、毎日練習していたせいか簡単なコミュニケーションは問題なく取れるようになりました。スタッフの態度もだんだん変わってきて、仕事についてもスムーズに行えるようになってきました。

またタイ人らしいなという問題もありました。それはスタッフの出入りが激しいことです。「こいつは育て上げたい」と思う人材に仕事を教えていると、ある日突然そのスタッフが来なくなるといったパターンです。

話を聞くと「昨日やめてしまった」というではありませんか。最初は驚きましたが、今では「またか」位の感覚です。

それともう1つのカルチャーショックは例え仕事の途中であっても、昼食の時間や休憩時間はきっかり休むのがタイ式なんだと痛感したことです。休み時間については作業の途中でも当たり前のように休みます。退社時間前は、30分位前から退社モードになります。結果として尻拭いを自分でしなければならない状況でした。